腐食·防食技術の社会普及への期待

摘要

学生時代に電気化学の講義で「腐食に係わると底無しの泥沼に引き込まれる．」と言われ,その時は何も考えずに合点して違う領域に足を踏み込んだつもりでしたが，いつの間にか腐食に携わるようにをって30年以上が経ってしまいました.学生時代のこの言葉がどんな意図を持って言われたものかは，今となっては知る由もありません．研究の世界はどこでも底無しなのでしょうが，その成果の普及好事ら見ると，中小企業の現場における腐食防食技術の理解については，泥沼の中のように周囲が見えない状態であると感じることを経験してきました.