多々羅大橋: 国内最長の長大斜張橋

摘要

1999年20世紀最後の年、5月、瀬戸内しまなみ海道が完成した。芸予諸島を結ぶ橋梁群には、歩行者、自転車、バイク等の専用道路が併設され、まさに生活に密着した"海の道"となった。ルートの中で、完成時、世界最長を誇った多々羅大橋の優美なフォルムを魅せる主塔は海面から226mの高さがあり、芸予諸島で最高峰の観音山（472m）との対比も楽しめるという。本稿では、当時、本州四国連絡橋公団でこの多々羅大橋の架設工事に関わられた平原伸幸氏より、斜張橋建設の経緯をご紹介いただいた。