油圧装置に於ける二大故障の根本的解決方法⑥電気工学で使われる過渡応答の考え方を使って油圧装置の故障を無くす

摘要

今更わかりきったことであるがリリーフ弁の役目は何かをお話しする目的は、それぞれの用途に対して、向き、不向きがあるからである。リリーフ弁の用途は主に二つある。①油圧回路圧力の設定（決定）:主に定吐出容量形のポンプと組み合わせて、油圧回路圧力の設定をする。回路圧力が必要以上に高くならないための上限設定である。もしもアクチュエータが停止し、油量が必要なくなるとそのままでは回路圧力が上昇する。その時は、余った吐出量をタンクに戻し、回路圧力の上昇を防ぎ、設定圧力を保つ役目をする。また、当然のことだが、定吐出容量形のポンプと組み合わせて使用している場合の圧力の低下を防止するためには、ポンプの吐出量に余裕が無くては出来ない。そして、余裕は定常状態では無駄になると言っても過言ではないと思う。しかし、後に述べるが別の意味もある。