材料X情報：ナノ多孔性材料分野におけるマテリアルズ·インフォマテイクス

摘要

近年，人工知能（AI)，ビッグデータ，IoTといった言葉が話題になっている。科学技術分野においても，第一の科学的手法である実,験科学，第二の科学的手法である理論科学，第三の科学的手法である計算科学と並び，第四の科学的手法としてデータ科学が注目されている。試行錯誤が続けられてきた物質·材料開発分野では，「実験」「理論」「計算科学」に加えて，「データ科学」を活用するマテリアルズ-インフォマティタスが新たな動向になっている。そのきっかけは，2011年に米国のォバマ元大統領が宣言し， 2012年に実質的に始まったマテリアルズ·ゲノム·ィニシァティプ、(Materials Genome Initiative ； MGl)である。その後， 欧州，中国，日本でもデータ科学を活用するマテリアルズ· インフォマティタスの関連プロジェクトが立ち上がり，世界的な動きとして広がっている。本稿ではナノ多孔性材料分野におけるマテリアルズ·インフォマティクスについて， 最新の動向を紹介する。