図解　バイオリファイナリー最前線

摘要

石油などの化石資源の枯渇を抑制し環境問題を解決する最有力候補は，植物が光合成能力により太陽エネルギーを使いCO2から変換した有機物（バイオマス）の利用である。 バイオマスは再生可能でありその量は尽きることがない。 バイオリファイナリーとはバイオマスを原料としてエネルギーや化学品を製造することを意味している。 本書の著者は地球環境産業技術研究機構（RITE）の研究者たちである。 最近のバイオエタノールをめぐる米国の動きは原油高騰が引き金ではなく，バイオリファイナリーをITに次ぐ21世紀の産業革命と認識し新産業として米国が強力に育成する戦略を持っていると著者らは認識しその概要を述べ，バイオリファイナリー全般について豊富な資料をもとに解説して，読者にその重要性の理解を求めている。