G8サミットに向けたGoho－Wood円卓会議「地球環境国際議員連盟（GLOBE International）と語る合法木材供給システムの将来」の報告

摘要

気候変動対策や生物多様性の観点からも持続可能な森林経営の実現が不可欠であるという認識が，国際的にも国内的にも共有されるようばなった。1992年にリオ、デ、ジャネイロで開催された国連環境開発会議（UNCED）で「森林原則声明」が採択され，持続可能な森林経営が森林問題に関わる根本の理念として認識された。これをきっかけに，持続可能な森林経営の実現に向けた世界的な基準、指標作りが始まることとなった。国際熱帯木材機関（ITTO）の取り組みはその先駆けであり，モントリオール、プロセスやヘルシンキ、プロセス等がそれに続いた。また，1998年に英国バーミンガムで開催された主要先進8カ国首脳会議は「G8森林行動プログラム」を開始する七ととし，その中では「5つの特に重要な分野」の1つとして「違法伐採」問題を盛り込hだ。それ以来，国際社会における森林の重要課題として，違法な森林伐採や木材取引の問題が姐上に載ってきた。2000年の九州、沖縄サミットでは「G8コミュニケ、沖縄2000」において「輸出及び調達に関する慣行を含め，違法伐採に対処する最善の方法についても検討する」（第67パラグラフ）1とした。さらに，2002年9月に南アフリカ、ヨハネスブルクで開催された持続可能な開発に関する主要国首脳会議（WSSD）においても，違法な森林伐採及び木材取引が重要な課題として議論された。