吸収源CDMの方法論及びプロジェクトの開発にたずさわって

摘要

京都議定書の第一約束期間（2008年～2012年）開始を直前に控え，現在，わが国の政策担当者側と民間事業者側の間では，削減目標達成の見込みや追加的な削減手段など，ポスト京都の制度のあり方も見据え，白熱した議論がなされていろ。こうした中，民間事業者は京都メカニズムのひとつであるClean Development Mechanism（以下「CDM」）を活用したクレジットの取得に高い関心がある。2007年11月20日現在，CDM理事会（以下「EB」）に登録されたプロジェクト数は844件，分野別にみるとエネルギr産業プロジェクトが53．7％を占め，ついで廃棄物処理プロジェクトが20．7％を占めている。なお，吸収源プロジェクトはわずかに1件（0．1％未満）のみである。また，承認済みの吸収源CDMの方法論は，同月現在，10件である。なお，承認済みの方法論には，株式会社リコーのARAMOOO7と王子製紙株式会社（以下「王子製紙」）のARAMOOO8の2件も含まれている。