フィリピン、ルソン島ヌエバビスカヤ州における植林プロジェクト

摘要

財団法人オイスカはNGO団体の中で最も古く1961年に創設された。農業開発協九環境保全，人材育成，普及啓発を中心に世界26カ国で活動を続けている。植林活動を開始したのは1980年である。農業を主体とした国際協力活動をアジアの途上国を中心に展開していく中で，70年代の後半頃，アジアに派遣された日本人技術者から「このまま森林破壊が進むと，いずれ農業もできなくなる，住民の貧困からの脱出と農業振興のためには，気の長い取り組みであっても，はげ山を緑豊かな山に戻すことが急務だ」との声に応える形でのスタートであった。日本で植林ボランティアを募ってスリランカ，ネパール，フィリピンでの活動を開始した。もとは豊かな自然であったためか，現地の人々には「木を植える」という意識がほとhどなく，「何故，わざわざ遠い日本からやってきて木を植えるのか」というような目で見られた。そうした人々の意識を変えることからの厳しい取り組みであった。