力ンボジァ平地熱帯季節林の環境に関する研究

摘要

力ンボジァ国は，ィンドシナ半島南部に位置し， チべット高原を源とする東南アジアで最長の国際河 川であるメコン川下流域の国である。国際河川であ るメコン川下流域の水資源管理等に関わる政府間組織は，1957年に旧メコン委員会として設立され， 1995年にメコン川委員会（MRC)として再発足し て活動を継続している。一方，カンボジア国におけ る流域の主要な土地利用である森林に関する調査-研究は，我々が研究プロジェクトを開始した2002 年の段階では，フランス統治下の影響が残っていた 内線前までの調査を含めてほとhど実施されていな かった。このような事情から，この地域はデータ空 白域と言われており，様々なスケールの気候'気 象、水循環モデル等ゃリモートセンシング解析に対 して検証可能な地上データの無い地域であった。こ のデータ空白域に対して森林環境に関する地上デー 夕の充実を図り，持続可能な森林管理に資するため にさまざまな研究プロジェクトを推進した。研究開 始に当たり，カンボジア森林局と合意書を締結し， 協力、連携して研究を進めることで地上データを取 得する観測サイト選定、設営を円滑に行うことがで き，多くの困難な問題を克服して現在まで約10年 間にわたり研究を継続している。