萌芽の特性を活かした里山二次林の管理森林総合研究所森林植生研究領域

摘要

雑木林とも呼ばれる里山の一一次林を上手に管理するため、様々な樹種について切り株から生えてくる芽の特性について調べました。かって里山の一一次林は私たちの身近にあり、生活を支える存在でした。また、第一〇回生物多様性条約締約国会議(cops)で設定された愛知目標の推進にも深く関係しています。今、その里山の一一次林の手入れ不足が問題となつています。里山の一一次林は主にナラなどの広葉樹から成り立っています。多くの広葉樹は伐採されても、萌芽と呼ばれる芽を切り株から出して再び育つことができます。萌芽更新と呼ばれるこの能力を上手に利用し、二次林は低コストかつ持続的に維持されていました。