核酸検査の普及に向けた全自動遺伝子検査装置の開発

摘要

核酸増幅法であるPolymerase Chain Reaction (PCR)法は,臨床検査においても非常に有効な手法として利用されている。特に,感染症診断においてはその検出感度の高さから,様々な検査の場においてPCR法による検査が導入されている。しかし,遺伝子検査は,(1)多様な臨床サンプルからのDNA/RNAの抽出,(2)抽出したDNA/RNAを用いたPCR法のセットアップ(3)サーマルサイクラーを用いた遺伝子の増幅,(4)増幅産物のリアルタイムPCR法,または電気泳動法による検出,という複数の工程からなり,かつ手技も複雑であり,特別な技量を習得した人員および工程の管理が必要である。