第32回コロージヨン·セミナー報告

摘要

コロージョン·セミナーでは，3日間という短期間の中で腐食現象を理解する上で基本的な知識を習得できる基礎講座とその応用編といえる事例演習を通して乍　 集中的に学ぶことができることである。 腐食を学び始めたばかりの受講生にとっては,初めて聞くことばかりの内容であると思われるが，講座の内容はいずれも必要となる知識をほぼカバーしており，腐食という大きな分野の概要を把握する絶好の機会であったと思う。 また，ある程度腐食について知識と経験を積hだ受講生にとっては，情報の再整理とさらに，一段と腐食に対する理解を深める貴重な時間となったはずである。 さらに，本セミナーの醍醐味として，受講生同士のみならず講師を含め所属している業種，腐食関連の業務経験も異なる研究者 技術者間にわたる人的なつな．がりを得ることができる点である．その鍵となるのが，自己紹介ならぬ他己紹介が行われる懇親会であり，また回答作成のため探夜まで議論が白熱する事例演習である．このような貴重な機会は近年あまり多くなく,今後も継続的な開催を期待している。 　 今回のコロージョン セミナーを最後に，5年間担当された実行委員の任期が終了するとのことである．長年にわたり，合宿形式というユニークなスタイルで腐食現象に関わる情報の啓蒙活動および演習課題を題材として人的情報ネットワークの構築にご貢献された渡辺先生をはじめとする各実行委員の皆様に，受講生を代表して感謝の言葉を添えて，筆を置きたい．　 「長年にわたり，熱意あふれるセミナーを開催していただき，どうもありがとうございました。 」