鉄さび存在下における有機複合被覆鋼板の耐食機構

摘要

鉄さびの共存下における有機複合被覆鋼板の耐食性低下の機構を検討した結果，以下のことが明らかになっブ。 1鉄さびの共存により有機複合皮膜のカソード反応が増大し，腐食が促進される。 これにより有機複合被覆鋼板の腐食電位が貴へシフトし，冷延鋼板との電位の逆転が促進され，赤さびの発生が促進される。 2）各種鉄さびの中で，Magnetite（Fe_3O_4）が有機複合被覆鋼板の腐食劣化を促進した由3）鉄さびが共存したときの耐食性低下は比較的電子電導性の高いFe_3O_4の付着によるカソード反応の増大によるものであると推定された.