C－リング試験片を用いた純銅管のアンモニア環境中における応力腐食剤れ試験

摘要

純鋼管の応力腐食割れを調べるために，市販のリン脱酸銅管から製作したC－リング試験片を用いてアンモニア雰囲気中で3週間の暴露試験を行った．C－リング試験片には，耐力を越える高応力と弾性域内の低応力を付加した．3.9％アンモニア水から生じた気相アンモニア中に試料を3週間暴露すると，高応力が付加された試料に応力腐食剤れが発生した．一方，低応力付加の試料には粒界腐食のみが発生した．SCCが発生した試料のC-リング試験片の直径回復率は，SCCが発生しなかった試料の直径回復率に比べると小さくなった．