バイオベンチヤゝ小畑とゲノム特許

摘要

現在では最も成長が期待される産業のひとつとなったゲノムビジネスであるが、はhの20数年前までは、遺伝子の研究がビジネスに結びつくとは考えられていなかった。 そのような状況の中で、遺伝子研究の成果がビジネスにつながることを直感し、科学者の協力を得て企業を起こし、新しい産業分野を開拓するのに成功したのが、「バイオベンチャーの王」として知られるロバートト、スワンソン（RobertSwanson）であった。 スワンソンは1947年にニューヨーク市で生まれ、マサチユーセッツ工科大学で化学と経営学を学hだ。1970年にニューヨーク市のベンチャー企業に勤務した後、1975年からはカリフォルニア州シリコンバレーLのベンチャー企業に移り、バイオテクノロジーのビジネス化を模索していた。 1976年のある日、スワンソンは遺伝子組換え技術の開発者のひとりであるカリフォルニア大学サンフランシスコ校のハーバート、ポイヤー（Herbert Boyer）に10分間の面会を取り付けた。 そこで意気投合した二人は、近くの居酒屋でビーリレを飲み、サンドイッチをかじりながら、3時間に渡って話し込hだと伝えられている。スワンソンが29歳の時のこどであった。 このようにしてスタートした世界最初のバイオベンチヤー、ジェネンテック社（Genentech）は、1978年に大腸菌を使ったヒトインスリンの製造に成功した。 その特許権を得たイーライ、リリー社（Eli Lilly）は糖尿病治療薬としてヒトインスリンを世界各国に販売した。ジュネンテック社はその後も順調な発展を遂げ、現在、アメリカでは1，400社のバイオベンチャーが活動しているといわれる。1999年12月6日、スワンソンは脳腫瘍のため　 52歳の若さでこの世を去った。 この天才ビジネスマンは、研究者と大学に特許を取得する重要性を認識させたことにおいても大きな功績を残している。 今回はバイオベンチャーの武器として注目されているゲノム特許について紹介する。