明日のリスクは見えてますか？　～先端産業におけるリスクマネジメント～

摘要

最初にリスクに対する認識を考えてみたい。 形があるモノ、目に見えるモノでも人によってその受け触り方は異なり、ましてや、形がないモノ、目に見えないモノに対して人の受け取り方、感じ方は千差ガ別である。 このことは、リスクを考える上で非常に重要なことである。 リスクに対する認識、対応は、リスクの重要性からして厳密な解析、認識、そして適切、周到な対応が必要であるが、人が行う行為であるため、思い込みや判断内容によってその対応が変わるという怖さを含hでいる。また、先端産業のリスクマネジメントでは、技術対策が中心になっている、技術で殆どのリスクが回避できるという誤解があると思われる。 本日お集まりの方々に関係がある分野として、消費者の食料良品のリスクマネジメントに対する期待を考えたとき、「安、安心」に関心が高い（安さ、新鮮さ、味、安全、衛生等の中で安全のウエイトが高まっている）、情報開示要求が高まっていることについて再認識すべきである。 そして提供する側に、止しい理解と対応力がなければ消費者の理解と安心を獲得することは難しいことを再認識することが重要である。