補聴器両耳装用における左右別の装用闞値測定の臨床的意義

摘要

当科で補聴器の両耳装用を行う場合は、左右別にォージォグラムと特性図を用いて調整し、補聴器適合 検査（装用閾値と語音明瞭度曲線の測定）は両耳装用の状態で施行してきた。この方法で適合した患者か ら、左右のバランスの悪さや非良聴耳の聞きづらさを訴えられること力5'少なからずあった。両耳装用の状 態で行った検査結果には、主に良聴耳の状態が反映されるため、非良聴耳の評価は不十分となる可能性が ある。そこで我々は、主に非良聴耳の装用状態の評価を目的として左右別に装用閾値測定を行い、その臨 床的意義を検討したので報告する。