瀬戸内海シミュレーションモデルの調和解析にもとづく高精度潮流予測~+

摘要

瀬戸内海は海峡，水道，島嶼や浅瀬が多い上に潮流が速いため，流れが非線形効果により歪む海域が数多く存在している．海上保安庁では船舶航行安全の確保のため，主要な海域の潮流予報の提供，潮流図の刊行を行っている．これらの潮位·潮流の予報値は，観測値から作成した調和定数をもとに合成（推算）した結果として公表されているが，船舶輻輳海域や狭水道，島喚域では観測の実施も困難で，航行安全支援，油汚染物質の漂流予測などのきめ細かな精度の高い流況情報の提供にはいたっていない．