アルミ複層材のパンタグラフすり板への適用可能性評価

摘要

アルミニウム合金と炭素繊維およびアルミナ繊維の複合材料のパンタグラフすり板への適用可能性を評価するため，物理特性試験と通電摩耗試験を行った．その結果，アルミ複合材はすり板として必要な物理特性を有すること，アルミ複層複合材は3層構造とした場合，条件によっては従来のカーボン系すり板と同等の摩耗量となること，3層構造のアルミ複層複合材であっても，通電電流が300A以上になると摩耗率が急増することがわかった．以上のことから本研究で試作したアルミ3層複合材は潤滑性·耐アーク性に優れた補助すり板として適用できると考えられる．