エンジニアリングの可能性を追い求めた40年:第3回 新規分野の確立に向け，一貫して努力

摘要

1988年，41歳。医薬プロジェクトを無事に仕上げ，本社に戻った時，会社としてハイドロカーボン分野以外の新規分野に挑戦するために，新たな組織が設置され，私はその部署に移ることになった。新しい分野に挑戦するということで，今から思えば私の馬力と突破力が買われて白羽の矢が立ったのではないか，と思う。新本部では医薬品·食品·研究所以外にもいくつかの分野を担当することになった。新本部に移ってきた社員の中には，「新しいことをやろうとしているんだから，失敗しても仕方がない」などと泣きごとを言う人間も正直いたが，「そんなことばかり言っているから，成長しないんだ」と自分よりも先輩の社員に怒鳴ったこともしばしばあった。