中京大学生命システムエ学部の経験

摘要

生命システム工学部は中京大学において2004年4月から2008年3月まで4年間学部生を受け入れていた． 実際には2007年4月に入学した学生が学部教育を終え2011年3月までは学内組織として存在し，教育，研究活動を行った。学部は身体システム工学科という名称の一学科のみからなる学部であった． 筆者は本学部発足の年（2004年4月）から同学部教授として赴任し，同大学を定年退職する2010年3月まで教授として在職した． 2010年4月以後は大学の理系学部全体の大規模な改組の中で，情報理工学部機械情報学科に学部理念，および，殆どの教員が引き継がれ，教育研究活動が続いている． この学部統廃合は18歳人口の急激な減少傾向への対策として，私学に取っては避けがたい経営上の判断があったと思う． さて，本学部の特色はその理念とそれに基づく教官の研究およびカリキュラムにあった． 以下に主に[1]に従って紙面の許す範囲でそれについて述べる．