頚椎堆弓形成術後の項部噂に対して鍼通電が有効であった1症例

摘要

【目的】頚椎手術後に項部痛や肩こりなどの頚部愁訴が出現し、患者の日常生活動作に支障を来たすことが知られている。今回、頚椎後方除圧·椎弓形成術後に新たに項部痛を訴えた患者に対して鍼治療を行い、良好な経過であったので報告する0【症例】症例は52歳女性。 2004年に左上肢のしびれが出現し、第1～第7頚椎および一部胸椎の後縦靭帯骨化症と診断された。 同年4月に当院整形外科にて頚椎椎弓形成術を施行され、症状の進行はみられなかったが軽減もせず、新たに頚肩部のつつばり感が出現した。 術後1年以上経過しても手足のしびれ·痛みや頚部痛を訴え、2006年8月より近医にて電気治療などを受けるも痛みは変わらず、2007年6月に当麻酔科ペインクリニック外来に紹介された。 四肢のしびれを主訴としての紹介であったが患者は項部痛を強く訴え、鍼による症状緩和を試みることになった。