遮熱性塗料の畜産分野への応用に関する検討 -手掛かりとしての犬小屋での試験-

摘要

-般的に多くの家畜は寒冷感作より暑熱感作に弱いことが知られている。つまり、家畜の管理面では常に暑熱抵抗性が問題となる。 暑熱が家畜の生産性に及ぼす影響として、①飼料効率の低下、②肉質の悪化、⑨泌乳量の低下や乳質の悪化、④雄畜の夏季不妊症、⑤産卵性への影響（卵重.卵殻の不良、軟便による卵殻の汚れ）などがあげられる。 家畜の生産性に変化が発現し始める温度を臨界温度（高温、低温）と呼ぶが、むろん高温臨界温度への対応が重要となる。具体的な家畜の反応として、①床面に横臥する、②皮膚温を上昇させる、⑨不感蒸散による熱放散、④発汗、⑤パンチング行動による放射反応などが知られている。