カナダ,バンクーバー島に自生する野生種ブルーベリーについて

摘要

カナダ西海岸バンクーバー島に自生する野生種ブルーベリーの分布および環境要，果実品質について調査を行なった．また野生種ブルーベリーの自生地のpH，EC，花発芽率，果実品質，アントシアニン色素含量について調査した得られた結果は次のとおりである．1: 野生種ブルーベリーはV. alaskaense,V. ovalifolium , V. parvifolium, V. m embranaceum , V. ovatum , V. uhginosum，V.caespitosumの7種を確認した．V.ovatum はDukePoint JackPont Parkのみでみられ，Mt．WashingtonではVouatum除く6種の生育が認められた. 2: 野生種ブルーベリーの自生する土壌pH比較的低く，ECも極めて低い値を示した. 3: 野生種ブルーベリーの開花期および採期は同種であっても自生地の環境により大く異なった．4: ブルーベリーの花粉発芽率について査した結果，乾燥状態で保存するとV. alaskaenseは調査開始から約80日後までは70％前後の高い発芽率を維持していがその後急激に発芽率が低下し，調査開始100日後には発芽した花粉は認められなった. 5: V. ovalifolium 油抑は調査開始30日経過した時点で80％以上の高い発芽率を示した，その後60日複まで緩やかに発芽率が低下した．調査開始約90日後には，発芽し花粉は認められなかった. 6: V. ovatumは調査開始から30日経後まで70％前後の比較的高い発芽率を示しが50～60日後には発芽した花粉は認められなかった. 7: 野生種ブルーベリーの果実の横径は10mm以下の小栗であった．糖度栽培種ブルーベリーよりも低く，有機酸含有量が高い値を示した．果実の糖度と機酸含有量は，自生地により異なった．8: 野生種と栽培種ブルーベリーの果実中に含まれるアントシアニ色素含量（OD値）を調査した結果，野生種は明らかに高い値を示した．