拡張係数によるミリカプセルの構造予測および遠心分離技術 を利用した構造制御

摘要

カプセルは、農業、工業、医療など多分野で利用さ れている。カプセルの性能は、有用物質の含有率に比 例する場合が多い。有用物質の含有率を高めつつ、外 部からの遮蔽性を維持しやすいのが、単核型構造を有 するカプセルである。 一般的にカプセルは液中で調製される。既往の研究 において、 有用物質(液1)と壁材(液3)を非混和溶液(液2) に懸濁し、全液の密度が同じである条件で、3 液間の 界面張力から以下の(1)式 を利用して、カプセル構造 を予測できることが報告されている。 S_i = γ_(jk) – (γ_(ij) + γ_(ik)) (1) ここで、 Sは拡張係数[mN/m]、 γは界面張力[mN/m]、 i、 、kはそれぞれ液1、2、3を表す。界面熱力学的には、S 1 < 0 ； S2 < 0 ； S3 > 0の場合に単核型カプセルが得られる。