有機修飾ナノ粒子を用いた規則構造形成法の検討

摘要

2種以上のナノ材料を規則的に配列させることで， 物理的·化学的特性の向上や新機能の発現が期待され る。特に触媒系においては，活性向上効果などが報告 されている。そのため，大量合成が可能で触媒原料と して有用な金属·金属酸化物ナノ粒子に着目し，修飾 鎖を用いて規則構造を形成する試みが行われている。 A.M.Kalsinらはカルボン酸基とトリメチルアンモニウ ム基を持つ修飾剤を用いて，静電引力による金-銀系 での構造形成に成功した。しかし，静電引力による 構造形成は，反応場の pH や温度など様々な要因から の影響を受ける。そこで，共有結合を用いる図1のよ うな構造形成を試みた。本研究では有機鎖同士の相互 作用による規則構造形成を企図し，有機修飾ナノ粒子 による二元系複合体形成とその構造の解析を行った。