(0175)マグネシウムの逆ホール·ペッチ挙動

摘要

マグネシウムは実用金属材料の中で最軽量であり、地球埋蔵量が豊富であることから、移動用構造部材への次世代軽量金属材料として脚光を浴びている。一方、マグネシウムの結晶粒界近傍は、FCC やBCC 金属材料では観察することが難しい特異な挙動を示すことで知られている。例えば、粒界コンパティビリティー応力による非底面転位運動の活性化や、局所的な室温粒界すべりの発現、大きなひずみ速度感受性を示すこと等が挙げられる。粒界体積率の大きい微細粒マグネシウムでは、従来にない特性や変形挙動を示すことが予測される。本研究では、種々のひずみ速度条件下で室温塑性変形挙動を調査し、機械的特性?変形メカニズムに及ぼす結晶粒サイズの影響について明らかにすることを目的とした。