ステンレス鋼板のメルトレーザフォーミング技術の開発 (第1報)－溶融凝固を用いた変形加工の基礎的検討

摘要

現在，ステンレス鋼製鉄道車両構体の製造には，主に電気抵抗スポット溶接が用いられている．近年，レーザ発振器の高出力化，低価格化により，レーザ加工が適用されているが，多くは切断加工と溶接加工である．そして，変形加工の殆どがプレス加工である．鉄道車両は多品種少量生産のため，金型が不要なレーザフォーミング加工が有効であると考えるが，変形の予測が難しいという課題がある．そこで，本研究ではレーザ溶接法を応用した技術により，薄板ステンレス鋼板に溶融凝固部を形成し面外方向に変形することを利用した変形加工技術の開発を試みた．溶融凝固を用いた変形加工をメルトレーザフォーミングとし，その基礎的検討を行った結果を報告する．