溶接部性能保証のためのシミュレーション技術の開発--戦略的イノベーション創造プログラム（SIP）研究開発課題

摘要

溶接技術は、各基幹産業における構造材料の組立て·製造工程の基盤技術として広く利用されている。溶接部あるいは溶接継手は製品の一部となるので、構造材料のパフォーマンスを製品において100%発揮させるためには、溶接部の性能確保が不可欠である。しかし、溶接による急速な加熱·冷却は溶接部の組織を大きく変化させ、欠陥の生成や強度、延性、じh性などの力学的特性の劣化をもたらす可能性がある。このため、溶接継手の性能を確保するためには、溶接部における材質変化や特性変化を予測することが必要であるが、その予測·シミュレーション手法は確立されていない。