超臨界水酸化環境下におけるステンレス鋼およびニッケル基合金の耐食性評価

摘要

石油精製など化学プラントでは装置用材料として主に炭素鋼が使用されているが、流体の種類により厳しい腐食環境が予想される高温設備ではステンレス鋼およびニッケル基合金が使用される。本稿では、高温流体を取扱う装置材料の選定指針を得ることを目的に、各種ステンレス鋼およびニッケル基合金について高温腐食試験を行なった。試験条件は水の超臨界点温度および圧力(647K, 22MPa)を基準に設定し、HCl、H_2O_2、H_2O、NaOH水溶液中での腐食試験を行い耐食性について評価した。また、各供試材の化学組成と腐食速度からCI (Corrosion Index)を算出し、耐食性の評価指標とした。