核融合炉液体ブランケット開発における腐食研究(1)溶融塩Flibe中における鋼材の腐食特性

摘要

実際のブランケットは流動条件であるため、構造材料表面には上記の電気化学的な影響のほか、流動によるせh断応力が働く。このような条件では、腐食した表面が機械的にえぐられてエロージョン·コロージョンが発生する可能性がある。このエロージョン·コロージョン特性を調べるための非等温流動ループの設計研究が行われている。100Lクラスの比較的コンパクトな非等温流動ループが設計され、建設が検討されている。このようなループを建設する為には、予めループを構成する材料の腐食特性を調べる必要がある。SS316L鋼やSS304鋼は、ループの構造材に限らず、ブランケットシステム低温度部の構造材としても有力な候補材料である。本研究の目的は、ステンレス鋼と高温Flibeの共存性について電気化学的な影響を排除した条件で、し鋼材表面の腐食特性を調べる事である。SS316L鋼とSS304鋼の試験片とそれぞれの同素材の坩堝を使用して1000時間の腐食試験を行い、腐食特性を調べた。