Study on the Fostering of Creativity in Technology Education ― Consideration on the Relation between the Fostering of Creativity and Readiness of Interesting ―

摘要

技術科教育において，興味・関心に関わるレディネスの違いと育成される創造性との関連や生徒の学習に対する意識および授業中の学習行動への影響について明らかにすることを目的として，「機械」領域の一学習を例にとり，創造性形成過程テストと学習に対する意識調査を実施して検討したものである。その結果，レディネスと育成される創造性の関連について，レディネスの上位群，中位群そして下位群いずれも創造性の3構造を伸長させる効果があり，特に中位群では創造的技能が，下位群では創造的思考と創造的態度が他の構造より大きく伸びることが分かった。また，レディネスの違いと生徒の学習に対する意識の関連について，上位群は，設計に対する興味と創意工夫する意識を持って学習を展開する傾向がある一方，下位群は，題材自体に興味を持って学習に取り組む傾向があることが分かった。さらに，レディネスと授業中の生徒の学習行動の関連について，上位群は，自分で観察し思考する行動を，中位群は，教師や教材に忠実に従う行動を，そして下位群は，教師や友達と話し合う行動を，それぞれ中心とした学習を展開することが分かった。