An examination of the teaching method for ‘child-care consultation support’ in nursery teacher education　-Focusing on the correspondence notebook as a form of child-care consultation support-

摘要

本研究では、保育の専門性を活用した保育相談支援の一形態としての連絡帳に着目し、保育士養成課程における「保育相談支援」の教授法に関する検討を行うことを目的として、連絡帳の作成をめぐる授業実践の検討を行った。その結果、本教授法の効果として①受講者の活動性の高まり、②多様性と個別性の理解、③保護者の視点の獲得、④子どもへの肯定的まなざしの獲得の４点が確認された。その一方で、帰納的に原則を見出す活動においては、学びの内容が受講者の提供する素材に依存する側面があり、その結果として受講者集団によって学びの質にばらつきが生じるといった課題も見られた。この点を改善するためには、受講者の提供する素材に不足する学びの要素を検討し、それを補足する工夫が必要であることが示唆された。