The Effect of the Practice Teaching on Students' Understanding of Children and Child Development from the View Point of Psychology II − A Stydy of Student of Early Childhood Education Lacking of an Association between Experience and Study of Psychological Theory −

摘要

保育者養成過程１年次の学生が保育の心理学を学ぶ際、幼稚園・保育所実習での経験などの自らの具体的な経験を理論の学びと関連づけられない学生の学びについて、授業後の学生の記述をもとに検討を行った。結果、実習やその他の学生自身の経験の中で出会った具体的な子どもの姿ではないものの、一般論としての子どもの姿および子どもを取り巻く環境を関連づけて保育の心理学を理解しようとしており、青木（2012）で確認された具体的な事象と関連づけた学びをしている学生と類似した理論の理解があることが認められた。また、具体的な事象と関連づけない理論の理解には、特有の学びの利点があることをヴィゴツキーの内言の議論から考察を行った。以上の議論から、保育者養成において理論と実践の学びを有機的に結びつけるためには、学生の経験や活動と抽象的な理論を具体的に結びつける学びが必要であり、それを踏まえた授業実践および保育実践への発展を考える必要があることを考察した。