オブジェクト シコウ プログラム ジドウ セイセイ キジュツ ゲンゴ OPDJ ト ソノ キジュツ カイハツ カンキョウ カガク ギジュツ ケイサン カイセキ セッケイ シミュレーション トウ ノ オウヨウ ドメイン ノ センモンカ ユーザ ガ ツカエル オブフェクト シコウ ギジュツ ノ テイアン

摘要

情報工学から見ればアプリケーション分野である科学技術計算や設計等を自身の専門分野とするドメインユーザ(DU)向けにオブジェクト指向プログラム自動生成記述言語OPDJと二つのトランスレータを主要な構成とする記述開発環境を開発した.OPDJはオブジェクト指向一貫記述言語OOJの実装段階に位置し,前段階の設計記述言語ODDJを受けてその記述を自動変換し,DUに提示するプログラムイメージの記述言語である.DUは記述環境の支援を得て,OPDJ上で編集作業を行い,最小限のプログラミング情報の追記,計算式や制御プロセスの詳細記述・修正を行う.OPDJはODDJの自然日本語記述を受け継ぎ,また,DUの学習容易性を考慮した言語仕様とした.記述開発環境はガイド機能やDUの編集作業を支援し,トランスレータはOPDJプログラムからJavaのフルプログラムを自動生成して出力する.現時点では僅か2時間程度の編集作業で3000行程度のJavaプログラムの自動生成と実行を行った例がある.これにより,トランスレータの機能が高いこと,DUの負担が従来よりも十分に軽くなったことが確認され,本成果はDUにとって十分に有用であると評価された.今後の課題としては,多様な対象分野に適用して評価し,記述言語とトランスレータ等の改良を行って実用性を高めることである.