Learning from the near-miss incident experience in clinical practicum : Research on the graduate students of clinical psychology

摘要

本研究の目的は，大学院生のヒヤリ・ハット体験の検討を通じて安全な実習環境を提供するための基礎資料を得ることである。そこで専門職大学院の修士課程180名を対象に質問紙調査を実施し，体験の内容，対応に役立ったこと，学んだことなどを回答させた。分析の結果，ヒヤリ・ハットが生じる状況が整理され，さらに対応に対人リソースが役立っていること，ヒヤリ・ハットを通して臨床の基礎を学んでいることが示された。以上から，まずは大学院生がヒヤリ・ハットの認識を持つこと，ヒヤリ・ハット体験を語り共有できることの重要性を論じた。