A Study on the Transformation of the District Structure Accompanied with Establishment of New Metro Line and its Station, in a case of Ouji-kamiya Station Area on Nanboku Line

摘要

地下鉄の開通と駅の新設によって既成市街地の地域構造がどのような変化を生じるか, 営団地下鉄南北線の王子神谷駅周辺地区をケーススタディーに, 交通機関への聞き取りと資料収集, 住宅地図上での読み取り, 地域居住者および商店へのヒアリングを行った.その結果, 交通面ではバス交通の路線や運行回数の減少, バス利用から転向した駅までの自転車利用に伴う駐輪問題の発生, 土地利用面では小規模小売店や工場の減少と住宅・集合住宅の増加による住宅地への純化, 生活行動面では購買行動が大規模量販店やコンビニエンスストアやチェーン店へ集中し既存地元商店街経営が圧迫されている実態, 余暇の外出行動で地下鉄の恩恵を被るのは若い層であり, 高齢者はバス交通の減少によってむしろ外出行動が圧迫されている実態が明らかになった.