生活支援看護学応用実習I(地域看護学分野)における学生の学びとその到達点の検討(第2報)

摘要

本研究の目的は,生活支援看護学応用実習Iにおける学生の学びの分析を行い,統合カリキュラムにおける地域看護学分野の活動の学びについて明らかにすることである。対象は,生活支援看護学応用実習Iを選択した学生69名である。実習を通じて,学生は地域の様々なサービスの現状を知り,医療機関が退院後の生活を理解して援助することの重要性を学んでいた。また,個人の意思を尊重し,その人らしいよりよい生活を支援することを学んでいた。金川ら(2005)の提示した「保健師の必須能力とその内容」との比較では,「基本的能力」に対応するカテゴリーが平成17年度と比較し増加したが,「基本的能力」の「研究・分析能力」と「地域の理解と支援能力」の「分析・判断能力」が少なかった。これらの結果から,今まで以上に実習地の調整を行い,学内演習と実習を効率的かつ効果的に連携させていくことが示唆された。