Oncocytoma様所見を呈した内分泌非活性型副腎皮質腺腫の1例

摘要

内分泌非活性副腎腫瘍は比較的稀な疾患であるが,今回われわれはその組織所見がoncocytoma様所見を呈した内分泌非活性型副腎皮質腺腫を経験したので報告する.症例は41歳女性,軽度な甲状腺機能充進症で本院内科で精査中であったが腹部エコー.腹部CTスキャンにて偶然,左副腎腫瘍を発見され,当科へ紹介された.内分泌検査,RI検査などで,内分泌非活性副腎腫瘍と診断し,1983年12月21日全身麻酔下に左副腎摘出術を施行した.摘出重量は5×4.5×3.Ocm,30gであった.組織所見は光顕および電顕上,副腎のoncocytomaと考えられたが,副腎皮質腺腫にはoncocytomaの概念がないのでadrenal,corticaladenoma,compactcelltypeと診断した,