Urinary tract infection associated with urinary calculi. 1. The significance of urinary tract infection in urinary calculi

摘要

尿路結石と尿路感染の関係を検討すべく尿路結石の手術症例について,結石成分,膿尿,尿培養,結石培養,細菌のウレアーゼ活性などについて調べた.1)無菌性膿尿は感染結石では18%,代謝結石では69%で,細菌尿は感染結石で79%,代謝結石で26%であった.2)結石内培養は感染結石で67%,代謝結石で23%であった.尿培養の結石培養との菌種の一致率は感染結石49%,代謝結石33%であった.このことは抗菌剤の使用時に特に留意すべきである.3)菌種は尿および結石培養とも感染結石ではウレアーゼ陽性菌のP. mirabilisが多く,代謝結石ではウレアーゼ陰性のE. coliが多くみられた.4)感染結石では尿路感染の起炎菌は結石形成に直接的に働き,代謝結石でそれは偶然付着し,尿路感染を起しているものと思われる.代謝結石でのウレアーゼ陽性菌は代謝結石を感染結石に変化せしめる可能性が考えられる