On the operational efficiency of a pruning machine (4) : Time study and physiological evaluation of pruning work of using several pruning machines

摘要

本報告は, 枝打ち作業において同種類の枝打ち機械を1人または2人で複数台使用した場合の作業功程と, 作業者に与える生理負担および枝打ち機械により発生した幹の「キズ」について調査したものである。調査を行った場所は, 本学和歌山演習林第7林班スギ人工林である。作業者は, 演習林の職員1名, 作業員2名計3名について, S社製 (YA型) 枝打ち機械を使用して, 枝打ち機械を1人で2台使用する場合, 2人で3台使用する場合の二つのタイプの作業仕組についての作業功程と作業者の作業中の生理負担を推定した。結果, 作業功程については, 「1人2台作業」と「2人3台作業」の1本当りの枝打ち時間(秒)を比較すると, 「2人3台作業」が「1人2台作業」より65秒多くかかっていた。そして, この差の大部分を占めているのが, 「待ち」, 「機械の様子」等の余裕時間であった。作業中の作業者の平均心拍数, 1本当りの枝打ち時間, およびエネルギ一代謝量は, 「1人2台作業」 : 106. 4拍/分 - 132. 3拍/分, 平均120. 5拍/分. 3. 6分/本, 6. 43 kcal/分 - 11. 10kcal/分. 平均8. 84kcal/分, 「2人3台作業」 : 95. 9拍/分 - 120. 8拍/分. 平均109. 3拍/分, 4. 4分/本, 5. 50kcal/分 - 8. 71kcal/分. 平均7. 51kcal/分, 「1人1台作業」 : 84. 6拍/分 - 103. 9拍/分. 平均93. 7拍/分, 6. 1本/分, 4. 51kcal/分 - 7. 30kcal/分. 平均5. 61kcal/分であった。枝打ち機械作業による「キズ」の発生については, 幹曲り. 幹の断面形状等の樹木側の欠点が原因で幹の表面にキズをつける場合が多く認められた。また, この他枝打ち機械自体に起因する整備不良による場合もみられた。