Clinical studies of tosufloxacin on chronic bacterial prostatitis

摘要

慢性細菌性前立腺炎19症例についてTFLXの薬効評価を行うとともに,分離菌のMICの比較,再発症例,安全性について検討を加えた。1)感受性:EPSからの分離菌18菌種27株のMICはTFLXがCPFX,NFLX,OFLX,CCLに比較して最も低く,特にGPCと嫌気性菌に対する抗菌活性が優れている傾向を認めた。2)細菌学的効果:薬効評価基準に合致した19症例からの分離菌は14菌種19株で,除菌率は17/19であった。3)薬効評価:白血球の正常化率は11/19,細菌の陰性化率は16/19であり,総合臨床効果は18/19であった。4)主治医判定:有効率13/19をえた。5)再発症例の検討:TFLX投与終了1ヵ月後の再発を3例で検討したが,全例とも再発はなかった。6)安全性:自覚的副作用は消化器症状を3例に認めたが重篤なものはなく,臨床検査値の異常変動もなかった