A case of salvage combination chemotherapy of gemcitabine plus nedaplatin for squamous cell carcinoma of the ureter

摘要

46歳男.下腹部痛,便秘が出現した.超音波検査,CTで径9cmの骨盤内腫瘤と左水腎症を指摘され,後腹膜腫瘍の診断で入院した.開腹腫瘍摘除を試みるも,腫瘍はS状結腸,総腸骨動静脈,仙骨に強固に癒着しており剥離不可能であった.病理組織結果は,腹水はclass II,腫瘍組織は低分化型扁平上皮癌であった.病期分類stage IVの原発性左尿管扁平上皮癌と診断した.進行性尿路移行上皮癌に準じたMEC療法を選択したが効果はSDと不良であった.組織培養法抗癌剤感受性試験の結果をもとに,gemcitabine,nedaplatinを用いた併用化学療法(GN)を施行し,PRであった.しかし,GN 2コース後と3コース後では,腫瘍の大きさはほとんど変化なくSDであった.放射線外照射とテガフール・ウラシルを開始した.他臓器転移はなく退院し,6ヵ月経過したが画像上残存腫瘍の増大を認めず,腫瘍マーカーの上昇も認めていない