Diffusion of cefmenoxime into prostatic fluid in the patients with acute bacterial prostatitis

摘要

急性細菌性前立腺炎(急性炎症群)16例,非前立腺疾患患者(正常群)19例にCMX 2 gを静注し60分後のEPSへの移行を検討した.1)急性炎症群のEPS内濃度は12.6±9.6 μg/ml, EPS/血清内濃度比は0.31±0.21,正常群のEPS内濃度は0.7±0.8 μg/ml, EPS/血清内濃度比は0.015±0.018で,急性炎症群の方が有意に高かった.2)急性炎症群のEPS/血清内濃度比と初診時末梢血白血球数およびCRP値とは有意の相関を認めなかったが,EPS/血清内濃度比と初診時血沈1時間値とは有意の相関を示した.3)急性細菌性前立腺炎ではCMXはある一定の割合で前立腺液内へ移行し,炎症の程度により移行度に差があることが示唆された