Correlation between histologic grading and prognosis of prostatic cancer--comparing the grading system of the Japanese general rules of prostatic cancer with Gleason's grading

摘要

前立腺癌ではGSが予後とよく相関するとして欧米で用いられ,一方,本邦では1985年に前立腺癌取扱い規約において独自の組織分類法(規約分類)が提唱され,以下両者を比較した.規約分類とGSはよく相関し,ともに臨床的病期とよく一致した.しかし規約分類における高分化腺癌と中分化腺癌の間,高分化腺癌と低分化腺癌の間,GS 2-4とGS 5-7の間,GS 2-4とGS 8-10の間では生存率において有意差異がみられた.臨床病期別に規約分類の分化度別癌死率をみると,各stageにおいて分化度と癌死率の間には直線的な関係がみられた.規約分類をさらに随伴病変の分化度により分類すると,低分化な成分を含む程に癌死率は高位を示す傾向にあった