Plasma oxalate concentration in calcium oxalate stone formers

摘要

gas chromatograph法で少量の試料で血中蓚酸定量を可能とした.結石(S)群31例,対照(C)群16例の空腹時蓚酸血中濃度(POA)はそれぞれ1.45±0.39, 1.37±0.39 pg/mlで,有意差ではない.ホウレン草100 g負荷後のPOAはS群5例では2 h後より,S群5例では4 h後より有意に上昇し,6 h後のS群は232%,C群は167%と上昇した.S群の2, 4, 6 h値はC群より有意に高かった.ホウレン草負荷後1～2 h尿中排泄量は負荷前に比しS群282%,C群250%と有意に増加し,C群では2 h後に排泄ピークを,S群は4～6 h後あるいはそれ以後にみた.S群4例とC群6例の蓚酸クリアランスは19.0, 18.0 ml/分で,有意差はなかった.クレアチニンクリアランとの比は両群ともに0.22であった.S群はC群に比し,蓚酸に対する吸収能力が亢進しているのみでなく,吸収部位も拡大していると考えられ,尿中への排泄は遅延していると考えた