腎盂尿管移行部狭窄症に逆行性エンドピエロトミーを行った小児の1例

摘要

右腎盂尿管移行部狭窄症の6歳女児に対し,アキュサイス尿管切開バルーン装置(軟性尿管カテーテル,7Fr)を用いた逆行性エンドピエトロトミーを行いその実用性を検討した.全身麻酔下でアキュサイスカテーテルを膀胱鏡操作下に腎盂内にまで挿入し,狭窄部を電気的に切開し更に同部位をバルーンで24Frまで拡張した.切開終了後にエンドピエトロトミー用尿管カテーテル(6/10Fr)を留置し,これを8週間後に抜去した.手術時間は45分間で,患者は術後3日目に退院した.特に手術に関する合併症はなく,術後8ヵ月目の経静脈性腎盂撮影と利尿レノグラムによる評価で,水腎症の程度は改善していた