Planning Studies on Recreations in Greens (Report 6) Studies on Recreational Tour with Viewpoint of Home Economics, as a Background Study of Recreational Habitation in Greens

摘要

緑地recreationはその持れたる場により, 日常生活圏の例と非日常生活圏 (広域生活圏) の例に大別され, 後者は経済消費をともなう旅行recreationという型態をとるのが通常である。この研究報告が意図するところは, 緑地recreation研究の分野として国民がもつこの現象の量的質的側面を解明し, またその経済的消費に注目して, それが国民家庭の経済的・教育水準的・職業的等の要因と如何に関連するかを考察するにある。したがってこれは, 「緑地レクリエーシヨンの計画的研究第1報ないし第5報」までに試みられた緑地における実態を更に外延する研究の試行として理解されよう。すなわち筆者は緑地と生活圏域との関連性を示す指標として, 誘致率函数という観念を提案したのであるが, この報告はその函数中の要因を実証的に解明する性質をももつ。この問題における統計学的研究の信頼度と精度については概括的な考察を加えたに過ぎないが, その属性ないし実態における計量的要因を指標とすれば, 信頼度0. 90精度を常用対数値0. 10以内として, 属性階層毎に2桁の調査対象を把握すれば足りるものと考えられた。調査研究結果を最も概括的に述べれば家族単位としての延日数によりつぎの通りである。年収50万円未満の階層は自然resortへの宿泊旅行7日, 単日休養5日, 都市resortへは各3日, 5日で3万円を消費し, 年収50万円以上100万円未満では自然resortへ各10日, 6日, 都市resortへ各4日, 7日で約5万円を消費し, 年収100万円以上では自然resortへ各13日, 7日, 都市resortへ各6日, 7日の旅行recreationを持ち, 7万円弱を消費する。この他にも, 収入・教育の属性と旅行型別, 季節別および旅行実態の間には多くの関連性が認められたが, 本課題が今後の研究にまつ所の多いことは特にここで強調すべき点と考えられる。