神戸層群における地すべりに関する研究.第7報 : 神戸市N-O-地区における地すべり防止C.I.P.杭の長期挙動

摘要

第三紀層神戸層群域の神戸市N-O-地区において, 地すべり斜面に施工されたC.I.P.杭の挙動を4年間継続測定し, 次の結果を得た。1) 地下水位は0.5∿0.7mの範囲で変動したが, 降雨量との関連は認められなかった。2) 列杭の歪・応力・測点の土圧・間隙水圧等は地下水位の緩慢な低下に対応する変動を示した。3) 4年目に至り, 列杭応力が大きくなり, 正負両領域にわたり変動するものがあらわれた。しかし, 4年間いずれの杭も破壊に至らなかった。4) 中間杭の歪が微小変動を示し, 杭間隔が適当でない