The study on the submerged damage and the excess-moisture injury of sugercane (Department of Agricultural Engineering)

摘要

本研究はサトウキビのタン水時間とタン水被害および地下水位と湿害の関係について行ったものである。1.タン水被害についてタン水深50cmの状態において平均草丈約60cmの生育初期のサトウキビの被害率はタン水時間と共に被害率は大きくなる。例えば, 12時間タン水, 24時間タン水, 48時間タン水において一時的ではあるが, 無タン水区に対する被害率がそれぞれ10%, 32%, 42%に達する。平均草丈が約160cmに成長したサトウキビに関しては, タン水深50cmの状態では, タン水時間の差による生育への影響は明確ではなかった。タン水被害はタン水深が一定ならばサトウキビの草丈の影響を受けて, 草丈が大きい程被害は少なくなる傾向がある。2.湿害について地下水位が高い程サトウキビの生育状況は悪くなり, 5cm区, 20cm区では明らかに湿害の影響が現われているのがわかる。地下水位5cm区においては土壌表面の水分はほぼ飽和状態であるにもかかわらずサトウキビの分ケツ茎数および草丈に増加が認められ, サトウキビは湿害にきわめて強い作物であることがわかる。3.現地における湿害久米島仲里村中部地区におけるサトウキビの収量と年雨量との関係から湿害の有無を調査した結果, 湿害が発生していることが認められた。この結果は現地における聞き取り調査と一致した。